Galeの新しいアーカイブシリーズGlobal Development and Humanitarian Aid（グローバルな開発と人道支援）の刊行が始まります。第一弾は、国際赤十字・赤新月社連盟（International Federation of Red Cross and Red Crescent Societies, IFRC）に焦点を当て、ジュネーヴの連盟本部の文書館が所蔵する文書群約38万ページを提供します。
IRFCは各国の赤十字社、赤新月社の国際連合体であり、1919年の創設以来（創設時の名称は League of Red Cross Societies）、戦争や災害時に各国赤十字社、赤新月社間の情報共有や人道支援活動の調整を担ってきました。その支援活動は、災害救援、医療、公衆衛生、食糧支援、離散家族の呼び寄せ等々、多方面にわたります。
収録文書はIFRCの収蔵文書目録の中で中央登録ファイル（Central Registry Files）と非登録ファイル（Non-Registry Files）に収められるコレクションに加えて、定期刊行物で構成されています。中央登録ファイルはIFRCの部局が送信・受信した書簡や報告書を集中管理したファイルで、創設時から1970年代まで運用されていました。非登録ファイルは部局単位で保存した書簡や報告書で、中央登録ファイルで保存されていない文書群を含みます。
これらの文書は、紛争発生後の難民救援活動、自然災害後の救援活動、感染症発生後の公衆衛生・医療活動等、IFRCの広範囲にわたる活動を克明に記録します。また救援活動の記録に加えて、IFRCの会議、物資やボランティアの移動、戦争捕虜の人権保護、環境保護、軍縮に関する文書も収録されています。各国のIFRC代表や救援関係者の活動も光が当てられます。対象地域は東アジア、太平洋地域、南アジア、中東からアフリカ、中南米、ヨーロッパまで、広範囲におよびます。
世界最大級の人道団体の知られざる歴史がIFRC本部と各国赤十字社、赤新月社関係の内部文書を通じて明らかにされます。
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