商品詳細

フランス革命期雑誌集成
French Revolutionary Periodicals. Usteri Collection. 31 titles. Silver positive 976 microfiches with guide.

出版社 (IDC, NE)
ニュース番号 <K00-5>

a very precious and rare collection of 31 periodicals from the time of the French Revolution, held in the Zentralbibliothek in Zurich.
1789年バスティーユ監獄襲撃にはじまるフランス革命の勃発から半世紀後、フランスの歴史家トクヴィルはフランス革命の原因を研究する過程で、18世紀中葉のフランスの執筆者たちこそこの国で最初の政治家であると結論づけています。まことにこの時代論陣をはった政治的ジャーナリスト、評論家、小論文執筆者たちこそフランス革命できわめて重要な役割をはたしています。
本コレクションはスイスの著名なフランス革命資料収集家ユステリのコレクションの一部を成すものです。集められた31点の雑誌はいずれも重要なもので、ロンドンで亡命者によって発行された『メルキュール・ブリタニカ』を別にして、すべて革命の中心地パリで発行されたものです。「自由」「平等」「国民」「法」「再生」「祖国」といった言葉が神聖なものとされ、都市では、愛国派を中心とするジャコバン・クラブ(憲法の友の会)、ダントンやマラを擁したコルドリエ・クラブ(人間と市民の権利の友の会)などさまざまな政治的潮流を反映するクラブが形成されはじめました。憲法制定国民議会および立法議会(1792年9月解散)の時代には、愛国的、自由主義的な刊行物がだされます(Revolutions de Paris; Journal des Droits de l'Homme; ジャコバン・クラブL'Ami des Citoyens)。ロベスピエールのLe Defenseur de la Constitutionは有名です。反王党派のOrateur du Peuple、ゴルサス(後ジロンド派)の数多くのCourriersは初期のラディカリズムを代表するものです。王制打倒後は共和派の刊行物が支配的になります。Journal de la Savonette republicaine、Le Republicain、モンタニュー派のマラーのAmi du Peupleなどです。
恐怖政治を布いたロベスピエールの処刑後、検閲は緩和され、1794年末までには出版物も活力を取りもどします。革命当初の精神への回帰を主張するもの(Le Redacteur)、革命的共和主義を唱えるもの(Le Bulletin politique)、ジャコバン派独裁を批判するもの(Journal des Patriotes de 89、La Fusee)などがあらわれます。新王党派のL'Accusateur public、Paris pendant l'anneeもあります。
こうした革命運動文献だけでなく本コレクションには、貴重なデユポン・ド・ヌムールのL'Historien、P.-L. レーデラーのJournal d'Economie publiqueなども含まれています。
本コレクションは、この時期の政治的思想的潮流のすべてをカバーしており、さまざまな角度からフランス革命を研究する上で好個の資料といえましょう。フランス史、フランス革命史研究の基本資料としてお薦めいたします。