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1609年執筆の原稿を1868年に初めて公刊した グロティウス 『捕獲法論』 初版 1868年 ハーグ刊
De Jure Praedae Commentarius. Ex Auctoris Codice Descripsit et Vulgavit H.G. Hamaker. Den Haag, Martinus Nijhoff, 1868.

[在庫] ¥275,000.- (税込) *

著者・編者 Grotii, Hugonis,
ニュース番号 <R21-84>

First edition, 8vo, xvi, 359p., original printed wrappers, unopened copy, paper of upper & lower spine sl. Damaged, bit frayed on. Meulen 684
「グロティウスの『自由海論』は、かれの『捕獲法論』の第12章に多少の修正をほどこし、1609年に匿名で公刊されたものである。このことは、今日では周知のことといってもよい。しかし、そのことがはじめて世にしられたのは1864年である。つまり、『捕獲法論』は1604年の秋から1605年の春の間に書かれたものと推定されるが、しかし、それはグロティウスによって公刊されることなく、原稿のまま残された。その原稿は、1864年にグロティウスの後裔であるコルネッツ・デ・フロート家において発見され、同家の依頼よってオランダの書店ナイホフにより競売にふされた。が、そのときはじめて、その『捕獲法論』という著作の第12章が、有名な『自由海論』のもとであることがしられたわけである。それまでは、その『自由海論』は、グロティウスによってはじめから独立の著書として書かれたものとばかり、一般に信じられていた。その原稿は、結局はライデン大学の落札するところとなり、同大学のフィッセリング教授とフライン教授がそれを検討したうえ、古典学者ハマケル博士によって編纂され、1868年にはじめて公刊された。」(伊藤不二男『グロティウスの自由海論』、有斐閣、1984年)