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| 著者・編者 | [Mandeville, Bernard], |
|---|---|
| ニュース番号 | <R19-260> |
First edition. 8vo, [2], xi, [9], 240p., contemporary panelled calf, morocco label. ESTC T59021, Goldsmiths' 7051, Kress 4023
「トロネンは『マンデヴィルとヒューム』において『蜂の寓話:第二部』というタイトルはマンデヴィルが望んだものではなく、出版者側の意向だった可能性を指摘している。さらに、マンデヴィルは『第二部』において『蜂の寓話』に向けられた批判にこたえるため、実質的に『蜂の寓話』の議論を放棄し、文明化作用のプラス面を強調するようになった。(『名誉の起源』はヒュームの草稿「騎士道と近代的名誉に関する歴史的論考」にインスピレーションを与えた。)政治思想史家ホントも『商業社会の政治学』において、『第二部』は「最初の『蜂の寓話』とは別の本で、1728年に初めて公刊され、名誉と愛国主義の概念に関する1732年の本をもって完結した」と述べている。ここで言われている1732年の本が『名誉の起源』である。こうしてホントは、トロネンと同様に『蜂の寓話』と『第二部』・『名誉の起源』との間に大きな断絶を見ている。マンデヴィル自身が『名誉の起源』を『第二部』の続編、いわば『蜂の寓話:第三部』とでもよぶべきものと位置づけていたことは間違いないだろう。副題「戦時におけるキリスト教の有用性」が示すようにキリスト教に対する批判もマンデヴィルの狙いの一つであり、本書の後半部において、イングランドの内乱においてクロムウェルがいかにキリスト教信仰を偽善的に活用しつつ、人々の名誉心に訴えかけたかを詳しく考察している。」(マンデヴィル著/寿里竜訳『名誉の起源』訳注、法政大学出版局)