株式会社極東書店トップ > 商品一覧 > Committee on National Expenditure, 1931. (Chairman: George Ernest May) . Report. 282 pp. [Cmd. 3920]. Bound in 1 vol.
商品詳細
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解説
本報告書は当時においてもっとも大きな衝撃を与えた政府文書である。当時の首相は労働党のラムゼイ・マクドナルド。大恐慌の到来で失業保険給付が急増し、保守党からの要求を受けて「浪費的支出」を洗い出す委員会を設置することになる。委員長のジョージ・アーネスト・メイ(George Ernest May, 1st Baron May, 1871-1946)はプルーデンシャル生命保険会社に長年勤めた実業家であった。この委員会は財政赤字が12億ポンドにのぼると結論付け、総額9657万ポンドの支出削減を勧告する。この結論は今では誇張されていたといわれているものの、1931年7月31日に発表されると、その実行可能性をめぐって政治危機が起きる。政治危機は保守党も含んだ挙国一致内閣の設立へ、そして経済危機は最終的には大経済危機に対する伝統的対応策の不十分性を印象付け、最終的にはイギリスの金本位制からの離脱へと結びついた。経済危機における財政再建の在り方をめぐって本報告書の歴史から学ぶべき点は多いだろう。
早稲田大学政治経済学術院教授 若田部昌澄
早稲田大学政治経済学術院教授 若田部昌澄